F1ゲームで学ぶ車の物理学 ~ギア編~

こんばんわ 魔界塔士です

こちらで今F1ゲームのTAS動画を作っていますが、F1を極めるには車の物理学を学ぶ必要があると感じ、今更ながら車の物理学を勉強してみました。

今回はギアについてです。

ギアとはエンジントルクの増幅機だ

結論から言いますと、ギア(変速機)とはエンジントルクの増幅機になります。

多段ギアの場合、現在のギアのギア比×ファイナルギアの値がトルクの増幅される倍率になります。

我らがレヴォーグで言えば、おおよそ1速がギアが3。ファイナルギアが4くらいですので、1速では12倍程エンジントルクが増幅されています。

今プレイしているF1 2006では1速のギア比がデフォルトではトータルで17.8となっていますので、これもトルクが17.8倍されていると言う事です。

さらに、エンジントルクで使用される単位としてN・m(ニュートンメートル)やkgf・m(キログラムメートル)と言う物と単位を合わせる際には、さらにタイヤの半径(メートル)で割った数値がさらに増幅されます。

例えば直径66.6cmのタイヤは半径0.33mとなりますので1÷0.33でさらに3倍トルクが増幅されます。

これを加速度の式 F=maで言う所のFを出す場合は以下の式になります

F=エンジントルク(kgf・m)×走行ギア比×ファイナルギア比÷タイヤの半径(メートル)

レヴォーグ1.6(タイヤ直径おおよそ66cm、ピークトルク25.5kgf・m)の1速で言うと

F=25.5×3.1×4.1÷0.33≒25.5×38.5≒1,000kgf

想像が出来ませんが、1,000kgのパンチで押されているというイメージになるのですが、この時エンジンのトルク(25.5)よりギアの増幅(38.5)部分が結構重要であることが式から分かりますね。

この結果からある疑問が沸きます

街乗りでは低速トルクが重要だという意見について

よくアメリカ車は大排気量で低速トルクモリモリだから急加速のレスポンスが良くて街乗りに最適だと言われますよね

ちなみに私は今まではバリバリの低速トルク原理主義者でした。

しかし上記の式を見ると、トルクも大事ですがギア比をいじる方が手っ取り早く実トルクを得ることが出来ます。

本当ははギア比を高くする(倍率重視=トルク重視にする)と最高速度が落ちるのですが、例えば街乗りと言う定義を40~80km/h程度の走行と考えると、トルクが30kgf・m以上くらいあれば、1速、2速ではギアの増幅比が大きいので、どんな車でも大差ないと言う事が計算できます。

実際はギアに続いてエンジンの回転数とタイヤを理解しないと行けないのですが、すべて理解すれば街乗りで低速トルクが重要と言うのは少し違う事が分かるようになります。

最終的には車の世界のウソについてまとめてみたいと思っています。

ギアの話はここまでになります。

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