DPCとは簡単に実例を用いて解説

病院情シスの闇

病院系サーバー管理者が解説するDPCとは何の事か実例を用いながらわかりやすく解説します。

まずDPCとは入院費の包括請求のこと
DPC対象病院と言う単語であれば入院費を包括請求している病院と言うことになります。

では包括請求している病院ってなんなんのですか?
と次はなりますよね

包括請求している病院って

では包括請求している病院とは簡単に言いますと。

国の決めた定価に従って入院費を請求してますよ
また全国のDPC対象病院同士で切磋琢磨している病院ですよ。

と言う事を意図しています。

これを例えば骨折を例にDPC対象病院だと何が良いことがあるのか見てみましょう。

Aさんは足を骨折したので病院に行きました。そして病院で診察してもらいました。すると医者は言います。

医者「あ~、Aさん見事に骨折してますねぇ。明日から入院しましょう。
   じゃあカルテには骨折と書いときます。」

とカルテに足の骨折と記載すると同時に裏ではDPCコード一覧から(病気のカタログみたいなもの)
骨折に値するDPCコードが割り振られます。

今回は足の骨折と言う事で「160850xx99xxxx」このようなDPCコードが割り当てられました。

さて何故これが患者のためになるのかと言いますと、
各DPCコード毎に全国平均から試算した退院までの目安となる日数が有るからです。

そして退院までの期間が短ければ優秀と言う事でA判定となり長くなるにつれてB判定、C判定と下がっていきます。
(医学業界内では、A,B,Cではなく入院期間Ⅰ、Ⅱ、Ⅲと表記されます。)
また判定が下がるにつれて入院費用として請求できる定価が下がってしまうのです。

具体的には足の骨折であれば
入院7日目(A判定優秀!)までは一日あたりに請求できる定価が23,430円であるのに対し
入院8日から16日(B判定普通)になると一日あたりに請求できる定価が18,050円に下がります。
そして入院17日から60日(C判定もっと頑張れ;)までは15,340円に下がり
最後61日以降は見捨てられます。

そうなると病院としては早く退院してもらうように治療を効率的
先進的に行う事になるのでDPC対象病院は常に医学の進歩を見据えて治療をしていますよ。
等とカッコいい事を言えるわけです。
(本当はお金の為だけどね)

さて、DPCは良いものと言う風潮ですが私は少し疑問です。
DPC請求だと定価が決められているため病院側が利益を増やそうとなった場合医療資源を減らすしかありません。
どうも自分には手抜きや追い出しが横行するように感じて仕方ないのですよね。

まぁ手を抜きつつ(必要最小限の治療行為で)治療を完了できるような手法が取れるならそれはそれで医学の発展とも言えるのでしょうが、入院期間Ⅲとなった患者は絶対に煙たがられるはずです。

とまあ主観的な意見は置いておき、患者にとっては効率的に適切な治療を受けられる事や
入院費が国の定められた価格になるため透明性が出ることがDPC病院に掛かる事のメリットと言えます。

まとめると

まとめますと、DPC病院とは
入院患者さんがなるべく早く退院できるように日々邁進している病院です。
と言う事です。

患者さんが早く退院できるようになんて、その様なことは当然そうあるべきだと思いますが、
それを国の制度に従って半ば強制的に取り組まざるを得ないので、
口だけではないですよと言う事も裏に含まれています。

以上がDPCやDPC病院と言った単語に含まれる意図でした

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